![]() 活性成分又は薬剤用、特に水溶性のもの用の保護/保持層を備える植込み型医用装置
专利摘要:
活性成分又は薬剤用、特に水溶性のもの用の保護/保持層を備える植込み型医用装置の提供。本発明は、活性成分又は薬剤、特に水溶性のもの(36)を含む植込み型医用装置(10)に関する。該医用装置(10)は、上記活性成分又は薬剤を固体堆積物の形態で収容する手段(30)と、植込み部位まで上記活性成分又は薬剤(36)を保護するための、少なくとも1つの、生体適合性でかつ生分解性の保護/保持層(38)とを備え、上記生体適合性でかつ生分解性の保護層(38)は、少なくとも1つの、生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤と、上記保護/保持層の崩壊速度を制御するための、少なくとも1つの、疎水性でかつ好ましくは生体適合性の物質とを含むことを特徴とする。本発明によって、活性成分又は薬剤をより良好に保護でき、保護/保持層の崩壊速度をより良好に制御できる。 公开号:JP2011512215A 申请号:JP2010547232 申请日:2009-02-20 公开日:2011-04-21 发明作者:ジル アシュル,;エドアルド カーメンツィント, 申请人:エグザカトゥ; IPC主号:A61F2-82
专利说明:
[0001] 本発明は、活性成分又は薬剤用、特に水溶性のもの用の保護/保持層を備える植込み型医用装置に関する。] [0002] 詳細には、この植込み型医用装置は、活性成分又は薬剤、特に水溶性のものを含むものであって、植込み部位まで上記活性成分又は薬剤を保護/保持するための、少なくとも1つの保護及び/又は保持層を備え、該層は、生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤と、上記保護又は保持層の分解速度を制御するための、少なくとも1つの、疎水性でかつ好ましくは生体適合性の物質とを含むことを特徴とする。] [0003] 本発明において、明細書及び特許請求の範囲における下記用語の意味は以下の通りである。] [0004] ・活性成分又は治療活性成分:治療活性を有し、生物、特にヒト及び動物の疾病を予防、又は抑制、又は治療することが可能な任意の作用物質、又は生成物、又は物質、又は組成物であって、単独で用いても、他の任意の作用物質、生成物、又は物質と組み合わせて用いてもよい。上記活性成分を用いて、特に、軟組織や骨組織に生ずる損傷を予防又は修復したり、創傷の瘢痕形成を制御したり、再狭窄の危険性を回避又は最小化したり、血管形成を阻害したり、逆に血管形成を促進したりすることもできる。] [0005] ・本明細書において、薬剤(医薬:medicament)と薬物(ドラッグ:drug)は、区別されずに用いられる語で、いずれも同じ意味であり、治療活性を有し、疾病を予防、又は抑制、又は治療することが可能な作用物質、又は生成物、又は物質のいずれかであり、単独で用いても、他の任意の作用物質、生成物、又は物質と組み合わせて用いてもよい。あるいは、薬剤と薬物は、少なくとも1つの治療活性成分を、通常は、薬学的に許容される賦形剤とともに含有する組成物である。] [0006] ・水溶性活性成分又は薬剤:血液や血漿媒体などの水性媒体やほぼ水性の媒体に可溶な活性成分又は薬剤である。] [0007] ・ステント:内腔を維持するために解剖学的腔内(エンドプロテーゼ)に配置されるプロテーゼであり、通常は金属などの拡張式又は自己拡張式の塑性的に変形可能な物質でできた、様々な形状及びサイズの開口を管壁に有する管又は網の形態である。] [0008] ・皮膜形成剤:皮膜形成能を有する物質である。] [0009] ・生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤:皮膜形成能を有する皮膜形成剤であり、いかなる組織反応も生じさせず、さらに、生体に吸収されて徐々に除去できるものである。] [0010] ・疎水性物質:水性媒体にほとんど不溶の物質であり、従って、この疎水性物質によって生体適合性でかつ生分解性の皮膜又は層の水性媒体、特に血液や血漿への溶解度を調節することができる。本発明において、疎水性物質により、保護又は保持層の崩壊速度を制御することができる。] [0011] ・生体適合性でかつ疎水性の物質は、その疎水性物質がいかなる組織反応も生じさせないことを意味する。] [0012] ・本発明において、「生分解性」という用語は、保護/保持層が植込み部位において消失することを意味し、その作用機序は問わない。] [0013] 本発明によって、活性成分又は薬剤を所望の目的部位に到達させるまでより良好に保護することができる。] 背景技術 [0014] 活性成分及び送達手段] [0015] 特許文献1により、シクロデキストリンのポリイオン性誘導体と増殖因子、好ましくはヘパリン結合性増殖因子とを併含する組成物が公知である。この組成物は、再狭窄を抑制する方法において様々な投与経路で使用することができ、投与経路の一つでは、糖誘導体の水性懸濁液又は分散液を直接、動脈壁そのものに拡散させる。該溶液の場合、改良型注入バルーンカテーテルによって糖誘導体の水性懸濁液又は分散液を拡散させるものであるため、必然的に時間的に限られた拡散となり、実質的には活性成分の瞬時投与であるという大きな欠点がある。] [0016] 特許文献2(3頁13行目を参照)により、抗血栓症治療を行う上でショ糖オクタ硫酸エステルナトリウムを使用することが知られている。] [0017] また、特許文献3では、同ショ糖オクタ硫酸エステルナトリウムを、液相若しくは液状(請求項6、8、9〜11)で、又は、ポリマー等のカプセルに包んで(該文献の請求項18を参照)使用して、皮膚や骨組織に生じた創傷を治癒することが開示されている。] [0018] また、非特許文献1の論文では、ヒトにおけるオクトレオチドの局所的な冠動脈内送達が開示されており、薬物動態学的方法により投与量当たりの再狭窄予防効果が測定されている(133〜138頁)。オクトレオチドは、0.02μg/mLの111In(インジウム111)で放射性標識化したオクトレオチドを含む生理食塩水の形態で送達され、注入カテーテルを用いて18mL/時間の速度で、血管形成部位において30分以内に0.18μgの目標用量となるように注入され、同時にヘパリンも200IU/mLの速度で注入される。論文の結びで、Camenzind氏はステントによる送達を予見しているが、これを行う技術的手段は何も提示していない。] [0019] また、特許文献4は再狭窄を抑制する組成物及び方法を開示しており、そこでは、1つ以上の多糖類と1つ以上の薬学的に活性な物質(一例としてオクトレオチドが挙げられている)とを併含する再狭窄予防性組成物を投与している(請求項1及び5を参照)。] [0020] この文献(1頁[0012]段落)では、心臓ステント等の血管形成装置を用いて、組成物をコーティングの形態で送達できる可能性があることが予見されているが、そのようなステントとの組み合わせに関する技術的手段に関しては、ガラクトマンナン、アラビノガラクタン、ラムノガラクツロナン、カラギーナン、及びローカストビーンガム等の多糖類中に活性化合物を含ませるということ以外、全く記載されていない(1頁[0013]段落)。平滑筋細胞移動又は増殖の阻害を試験するために、インビトロ試験が多糖類とパクリタキセルとを併含する組成物に対して行われている。] [0021] また、特許文献5は、血管増殖を阻害する医薬組成物及びその使用法を開示している。該文献では、1型ソマトスタチン受容体アゴニストの使用が予見されており、該アゴニストは血管ステント上に配置することができる(請求項10)。SSTR−1と称される該アゴニストは、通常は、手術時に好ましくは放出制御剤型で及び/又はバリア技術を用いて使用され得ることが示されている。] [0022] また、Medtronic Vascularの特許文献6では、ブロック形態のポリスルホン/スチレン共重合体からなるポリマーに結合した薬剤をコーティングしたステントが開示されている。] [0023] また、特許文献7は血管病変に起因する再狭窄の確率を減少する方法を開示しているが、ここでは、L−アルギニン又はL−リシン等のNO前駆物質を水溶液の形態で用いており、カテーテルにより送達することができる(請求項1、3及び4)。] [0024] また、特許文献8は再狭窄を抑制する組成物を開示しており、該組成物は、ポリマーマトリクスと不安定な結合により連結しているL−アルギニンオリゴマー、L−アルギニン、又は類似体を含有する(特許請求の範囲を参照)。] [0025] 米国特許第5,874,419号明細書 国際公開第94/22885号 米国特許第4,912,093号明細書 米国特許出願公開第2005/0239743号明細書(A1) 米国特許第7,084,117号明細書 欧州特許出願公開第1,470,830号明細書 米国特許第5,861,168号明細書 米国特許第6,994,867号明細書] 先行技術 [0026] Mr.Camenzind et al.,Journal of Cardiovascular Pharmacology,volume 43,No.1,January 2004] 発明が解決しようとする課題 [0027] 本発明の主たる目的は、治療活性成分又は薬剤、特に水溶性のものを固体堆積物の形態で、その保護/保持層によって投与部位への経路の初めから終わりまで保護しつつ投与することができ、特定の実施形態では、一定期間、その崩壊を有利に制御することができる技術的解決法の提供という新しい技術的課題を解決することである。] [0028] さらに、本発明の主たる目的は、上記治療活性成分又は薬剤を通常の投与経路で投与することができる技術的解決法によって、さらに可能であれば、治療活性成分若しくは薬剤の放出量及び/又は治療活性成分若しくは薬剤の放出期間を測定することができる解決法であって、植込み型医用装置、特にステントの使用に特に適合している解決法を併用して、上記新しい技術的課題を解決することである。] [0029] さらに、本発明の主たる目的は、再狭窄治療、とりわけ血管再狭窄治療を特に心臓レベルで行うことができる技術的解決法によって上記新しい技術的課題を解決することである。] [0030] 上記技術的課題の全ては、本発明により、工業的かつ医学的に使用できる、安全で信頼性のある方法によって初めて解決される。] 課題を解決するための手段 [0031] 上述の技術的課題の全ては、本発明により、工業的かつ医学的に使用できる、簡潔で安全で信頼性のある方法によって初めて解決される。] [0032] 第一の態様によれば、本発明は、少なくとも1つの治療活性成分又は薬剤、特に水溶性のものを含む植込み型医用装置であって、上記治療活性成分又は薬剤を固体堆積物の形態で収容する手段と、上記治療活性成分又は薬剤を植込み部位まで保護するための、少なくとも1つの、生体適合性でかつ生分解性の保護/保持層とを備え、上記保護層は、少なくとも1つの、生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤と、上記保護/保持層の崩壊速度を制御するための、少なくとも1つの、疎水性でかつ好ましくは生体適合性の物質とを含むことを特徴とする植込み型医用装置に関する。] [0033] 「固体堆積物の形態で」という用語は、治療活性成分又は薬剤を、上記収容手段上又は中に固体堆積物又は固相の形態で、特に治療活性成分又は薬剤の少なくとも1つの固体層を形成するように堆積させることを意味する。] [0034] 別の任意の特徴によれば、生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤は、ポリアルキレングリコール、ポリビニルピロリドン、及び、それらの任意割合の混合物から選択される。] [0035] さらに別の任意の特徴によれば、ポリアルキレングリコールはポリエチレングリコールを含む、又はポリエチレングリコールから成る。] [0036] 別の任意の特徴によれば、生体適合性でかつ疎水性の物質はデキサメサゾン、又はデキサメサゾン誘導体を含む。] [0037] さらに別の具体的な特徴によれば、デキサメサゾン誘導体はデキサメサゾン、リン酸デキサメサゾン、又は酢酸デキサメサゾンを含む。] [0038] 別の任意の特徴によれば、生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤と疎水性物質との比率は、疎水性物質1重量%〜99重量%に対し、皮膜形成剤99重量%〜1重量%の割合である。] [0039] さらに別の任意の特徴によれば、治療活性成分又は薬剤(それ自体は予め上述の収容手段上に堆積又は積載される)上に堆積した保護/保持層は、保護/保持層表面積1mm2当たり0.1〜100μgのデキサメサゾン成分を含む。] [0040] さらに別の任意の特徴によれば、植込み型医用装置は外面を備える。上記治療活性成分又は薬剤を収容する上記手段は、上記外面の少なくとも一部上にその少なくとも一部が位置するものであり、特に上記医用装置の表面造形を構成していてもよい。] [0041] 特定の実施形態では、表面造形は、上記活性成分又は薬剤を収容する個々のリザーバの容量が一定であることにより、各リザーバ構造体の個々の容量を合わせた全容量が一定となっているリザーバ構造体を有していてもよい。] [0042] 別の具体的な特徴によれば、リザーバ構造体は切り込み、導管、溝、ウェル、又はキャビティを含む群から選択できる。] [0043] 別の具体的な特徴によれば、リザーバ構造体は凹面状又は非凹面状の閉じた底部を有する。] [0044] 特定の一実施形態では、上記医用装置はステントを構成しており、該ステントは外面及び内面を備える。上記活性成分又は薬剤を収容する上記手段は、上記外面の少なくとも一部上にその少なくとも一部が位置しており、上記ステントの表面造形を構成している。] [0045] ステントであってもよい、表面造形を含む植込み型医用装置の一例は、欧州特許第1180903号明細書(B1)に開示されており、該文献を本明細書に引用して援用する。当業者は該文献からあらゆる有用な情報を得ることができる。該文献では、ステントなどの植込み型医用装置の表面にリザーバが形成されており、該リザーバは切り込み形態又は導管や溝の形態であってもよく、また、側壁の周辺が閉じ、かつ、上部が開口することで、リザーバ構造体に応じて選択的に使用される活性成分又は薬剤を収容するリザーバが設けられてもよい。上述のリザーバ構造体の全て及びその形成方法は本発明において用いることができる。] [0046] 特定の実施形態では、本発明において、あらゆる植込み型医用装置、特に従来のあらゆるステント、特に欧州特許出願公開第1180903号明細書又は欧州特許出願公開第1277449号明細書に記載されたものを使用することができる。該文献も本明細書に引用して援用する。後者の文献ではステントの内面に凹部が設けられている。] [0047] 表面造形を施した血管形成用ステントを製造する方法の例は他に、欧州特許第0850604号明細書(B1)に開示されており、該文献も本明細書に引用して援用する。] [0048] 本発明の別の特定の実施形態によれば、Hexacathの先行する欧州特許出願公開第1674117号明細書中に開示されるような、ステンレス鋼又は合金組成物でできたステントなどの植込み型医用装置を使用することができる。特に、ステントは該特許文献に開示されるような不動化された又は不活性な追加層を備えていてもよい。] [0049] 別の具体的な特徴によれば、ステントなどの植込み型医用装置に、より特殊な表面造形が施されることで、植込み型医用装置の外面上の少なくとも一部にマイクロウェル又はマイクロキャビティなどのマイクロリザーバの構造体が構成されていてもよく、該マイクロリザーバは特定の実施形態において半球形状、又は卵形状、又は楕円輪郭を有しており、該マイクロリザーバの底部はいかなる形状であってもよく、特に閉じた凹面状又は非凹面状であってもよい。] [0050] なお、マイクロウェルやマイクロキャビティなどのマイクロリザーバのサイズ、形状、及び個数により、第一に活性成分又は薬剤の積載量が決まり、第二にその活性成分又は薬剤の放出期間が決まる。] [0051] 具体的な特徴によれば、個々のマイクロリザーバによって構成されるネットワークの容量、即ち、各マイクロリザーバの容量、ひいては得られる全容量を制御したり、予め一定値にしたり、単独で用いることも組み合わせて用いることもできる3つのパラメータで規定したりすることもできる。] [0052] 容量制御パラメータは以下の通りである。 a)マイクロリザーバの個々のサイズ。平均サイズとして、マイクロメータサイズ、特に約1μm〜約600μm、とりわけ10〜150μmの範囲であってもよい。 b)マイクロリザーバの閉じた底部の深さ及び形状。深さは医用装置、特にステントの形態において機械的脆弱性や起こり得る破断又は破壊又は亀裂を促進しないように制御される。 c)植込み型医用装置、特にステントの外面に存在するマイクロリザーバの総数。] [0053] 典型的には、マイクロリザーバの総数は、ある植込み型医用装置上において1000個〜100万個超であってもよい。] [0054] 上記又は以下に全体として開示されるようなマイクロキャビティやマイクロウェルなどの、ネットワークをなす各マイクロリザーバの全容量にあわせて、本発明において表面造形のキャビティやウェル内に固体堆積物の形態で存在する治療活性成分又は薬剤の量は、特に堆積した治療活性成分又は薬剤の物性や化学的特性により異なるものの、0.1μg〜1g超であってもよい。] [0055] 特定の実施形態では、植込み型ステントの視認できる表面に設けられたマイクロリザーバの総数は、約16mm長のステントにおいて100〜15000個であってもよい。] [0056] マイクロウェルやマイクロキャビティなどのマイクロリザーバの製造方法は、当業者に周知であり、ステントの表面造形を開示する先行技術の先行文献から得ることができる。もちろん、新しい表面造形もあらゆるものが本発明に含まれる。] [0057] さらに別の任意の特徴によれば、本出願人の先行する欧州特許出願公開第1674117号明細書中に記載されるように、ステントは、基材と、所望によっては少なくとも1つの無孔金属製接着中間層を有していてもよい少なくとも1つのセラミックコーティング層とを備える。] [0058] さらに別の任意の特徴によれば、植込み部位まで保護し、さらに上記活性成分又は薬剤を植込み部位付近に放出できるように、生体適合性でかつ生分解性の保護及び/又は保持層は固体堆積物の形態で、外面上において上記マイクロリザーバ内で上記活性成分又は薬剤の上に堆積している。上記活性成分又は薬剤自体はあらかじめ固形又は固相となっている。] [0059] 当業者であれば、医用装置を植込み部位へ植え込む間、保護層が十分に崩壊に耐えることにより、該保護層が植込み部位まで実質的に活性成分の損失を防ぐため、マイクロリザーバ内に固体堆積物の形態で堆積している薬剤又は活性成分は、医用装置の植込み部位まで保護され続けることが理解できる。医用装置が植え込まれ、医用装置と周りの組織とが直に接触した状態になると、薬剤又は活性成分は局所的に体内に吸収され利用可能となる。ステントの場合、治療対象の解剖学的構造に配置されると、該装置の外面に設けられたマイクロリザーバ内の薬剤又は活性成分が局所的に体内に吸収され利用可能となる。治療対象の解剖学的構造は血管壁、軟組織壁、又は骨組織壁からなる。治療対象の組織が血管壁からなる場合、ステントが配置されると、ステントの外面、及び活性成分若しくは薬剤を含むマイクロリザーバ内への血流の出入りが大幅に制限される。] [0060] 第一の特定の実施形態によれば、固体堆積物の形態の薬剤又は活性成分、特に水溶性のものは、植え込んだ医用装置付近の損傷組織を瘢痕形成/治癒させる上で有効な量の瘢痕形成促進剤を固体堆積物の形態で含む。] [0061] 特定の変形した実施形態によれば、本装置は瘢痕形成促進剤が、非還元糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は非還元糖若しくはその硫酸化類似体から成ることを特徴とする。] [0062] 別の特定の変形した実施形態によれば、瘢痕形成促進剤は、非還元二糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的に非還元二糖若しくはその硫酸化類似体から成る。] [0063] さらに別の特定の変形した実施形態によれば、瘢痕形成促進剤は、ショ糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的にショ糖若しくはその硫酸化類似体から成る。] [0064] 別の特定の変形した実施形態によれば、瘢痕形成促進剤は、単糖類若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的に単糖類若しくはその硫酸化類似体から成る。] [0065] さらに別の特定の変形した実施形態によれば、瘢痕形成促進剤は、ブドウ糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的にブドウ糖若しくはその硫酸化類似体から成る。] [0066] 別の特定の変形した実施形態によれば、瘢痕形成促進剤は果糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的に果糖若しくはその硫酸化類似体から成る。] [0067] 本発明の具体的な特徴によれば、上記硫酸化類似体は、ナトリウム塩、カリウム塩、及びそれらの混合物から選択される塩の形態である。] [0068] 特定の実施形態の例によれば、瘢痕形成促進剤は、ショ糖オクタ硫酸エステルナトリウムを含む、又は本質的にショ糖オクタ硫酸エステルナトリウムから成る。] [0069] 上述の実施形態から完全に独立してはいるが、その実施形態と組み合わせることもできる本発明の別の特定の実施形態によれば、本発明に係る装置は、活性成分又は薬剤(36)、特に水溶性のものが少なくとも1つの増殖因子阻害剤、例えばIGF阻害剤など、を固体堆積物の形態で含むことを特徴とする。] [0070] 本発明の特定の変形した実施形態によれば、増殖因子阻害剤はオクトレオチドを固体堆積物の形態で含む。] [0071] 上述の実施形態から完全に独立してはいるが、その実施形態と組み合わせることもできる本発明のさらに別の特定の実施形態によれば、本発明に係る装置は、活性成分又は薬剤(36)、特に水溶性のものが固形状のNO前駆物質を含むことを特徴とする。] [0072] 本発明の特定の変形した実施形態によれば、NO前駆物質はL−アルギニン、L−リシン、及びそれらの混合物から選択される。] [0073] 本発明のさらに別の特定の実施形態によれば、装置は少なくとも1つの追加の治療剤、特に抗再狭窄剤を含むことを特徴とする。 特定の変形した実施形態によれば、抗再狭窄剤は平滑筋細胞増殖阻害剤、細胞骨格阻害剤、及び大環状トリエン抗生物質から選択される。該抗再狭窄剤は水溶性であっても非水溶性であってもよい。水溶性抗再狭窄剤の例として、該抗再狭窄剤はペプチド系に属していてもよく、一方、非水溶性薬剤としては、例えばリムス系に属する薬剤が挙げられる。 これらの抗再狭窄剤は、当業者によく知られているため、詳細を述べる必要はない。] 図面の簡単な説明 [0074] 表面造形が施された外面を備える植込み型医用装置、ここでは特にステントの第一の実施形態を示す。 表面造形がよりはっきりと確認できるように、植込み型医用装置、ここでは特にステントの湾曲部分である、図1の矢印IIの領域における外面上部の拡大図を示す。 マイクロ造形内、ここではマイクロリザーバ30内の薬剤の固体堆積物、さらに固形保護/保持外層を示すために、閉じた凹面状底部を有するマイクロウェルやマイクロキャビティなどのマイクロ造形、ここではマイクロリザーバ30の、図2の切断線III−IIIに沿った横断面の拡大図をさらに示す。] 図1 図2 [0075] 保護及び/又は保持層の技術的特徴: 各植込み型医用装置において、保護及び/又は保持層は、1つ以上の水溶性活性成分又は薬剤の保護/保持を制御する皮膜系を構成する。植込み型医用装置としては、冠動脈インプラント、特にステント、などのインプラントが挙げられ、表面造形(マイクロ造形)を施すこともできる。] [0076] また、例えばステント、インプラント、又はプロテーゼなどのこれらの植込み型医用装置を植え込む工程、特に植込み部位まで移動させる段階において、該保護/保持層によって保護を行い、さらに上記植込み型装置に積載される活性成分の損失を防ぐことができる。従って、活性成分の保持が植込み部位に達するまで有効に行われるため、活性成分又は薬剤の量を保証し、かつ、その送達を制御することができる。] [0077] 任意の具体的な特徴によれば、「マイクロ造形」植込み型装置、特にマイクロ造形ステントを使用することもできる。「マイクロ造形」という用語は、植込み型医用装置の表面、特に外面にキャビティ、ウェル、又は溝などのマイクロ造形を施して、制御された質量又は体積の活性成分又は薬剤を積載できるようにすることを意味する。また、マイクロ構造の目的は、医用装置を植え込む間又はステントを配置する間、活性成分を保護することにより、解剖学的構造の壁、例えば動脈などの血管壁に対して取り付けるまで活性成分のあらゆる損失を防ぐことでもある。このような植込み型医用装置は、316Lステンレス鋼やニチノールなどの当業者に周知の様々な「生体適合性」材料で作製してもよく、本出願人の先行する欧州特許出願公開第1674117号明細書中に記載されるように、機械的特性を向上させるために該材料に1つ以上の層をコーティングすることもできる。] [0078] 保持層を構成する要素: 保持層は、生体適合性でかつ生体吸収性の皮膜形成剤1つ以上と、保持層の崩壊を遅延させることができる疎水性物質、好ましくは生体適合性のものとで構成されている。] [0079] 皮膜形成剤: 生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤は、ポリアルキレングリコール、ポリビニルピロリドン、及び、それらの任意割合の混合物から選択できる。] [0080] ポリアルキレングリコールはポリエチレングリコール、特にポリエチレングリコール8000であってもよい。] [0081] 生体適合性でかつ生体吸収性の皮膜形成剤は、保持層を構成する皮膜形成剤が1つしかない場合、保護/保持層を形成する皮膜中で1重量%よりも高い濃度を有する。] [0082] 他に、グリコール系の、生体適合性でかつ生体吸収性のポリマーであればいずれも使用でき、さらにこれらグリコール系ポリマーの任意の組み合わせも使用でき、最終的には共重合体としてもよい。] [0083] ポリビニルピロリドンPVP(CAS番号:9003−39−8)などの、生体適合性でかつ生体吸収性のポリマーを保護/保持層の皮膜形成剤として使用することもできる。さらに、グリコール系ポリマー及びPVPに基づいた各皮膜形成剤を組み合わせて使用してもよい。] [0084] 保護/保持層の崩壊遅延剤: 活性成分又は薬剤用保護/保持層の崩壊、特に粉砕及び/又は溶解を遅延するために、疎水性物質、好ましくは生体適合性のものや、少なくとも1つは疎水性である物質の混合物が使用できる。疎水性物質として、特に、水性媒体に非常に溶解しにくいデキサメサゾン又はその誘導体を使用できる。デキサメサゾンは保持層の崩壊を効果的に遅延することができる物質である。] [0085] デキサメサゾン剤は生体適合性である。さらに、例えば、リン酸デキサメサゾン(CAS No.2392−39−4)又は酢酸デキサメサゾン(CAS No.1177−87−3)の二ナトリウム塩といった比較的疎水性であるデキサメサゾン誘導体をいずれも保護/保持層の崩壊遅延剤として使用することができる。] [0086] 当業者であれば、保護/保持層の崩壊遅延剤として適した候補物質はいずれも、保護/保持層を比較的疎水性とするものであり、好ましくはこの種の用途において無害であると認められており、好ましくは生体適合性であると長年にわたり実証されているものであると理解できるだろう。] [0087] 堆積法: 当業者に公知のあらゆる方法で植込み型医用装置の表面に保護/保持層を堆積させることができる。方法としては例えば、蒸着、噴霧、又はスプレー(「エアースプレー」法など)や、超音波蒸着、噴霧、又はスプレーや、溶液の噴霧又はスプレーにより皮膜を堆積させることができる他のあらゆる方法が挙げられる。] [0088] また、「ジェット」法により保護/保持層を堆積させることもできる。この「ジェット」法は、当業者に周知であり、「インクジェット堆積」法に直接由来するものである。] [0089] また、保護/保持層は「ディッピング」法により作製することもできる。] [0090] これらの方法は当業者に周知であるため全ての技術について詳細に述べる必要はない。] [0091] 保護/保持層の組成: 本層すなわち本皮膜の物理化学的特性によって、その皮膜が水性の血清、血漿、及び/又は血液条件下におかれた場合の経時的な崩壊性が制御される。] [0092] ・保持−溶離層の構成要素、役割、及び組成の表:] [0093] これに関して、保護/保持層の作製における現在最も良好な形態は以下の通りである。当業者には明らかであるが、他の皮膜形成剤、又は保持層の崩壊速度遅延剤を同等の方法で使用することもできる。] [0094] ] [0095] ・性能水準:保持皮膜の保持時間:1〜45分 ・保護/保持層の厚み:0.1〜20μm] [0096] 特定の実施形態によれば、保護/保持層には40重量%〜70重量%の疎水性物質と60重量%〜30重量%の皮膜形成剤とが含まれると予想される。] [0097] 保護/保持層の厚み及び採りうる副層の数: 保護/保持層全体の厚みは、通常、大きすぎないのが好ましい。これは、厚みが大きすぎるとステントなどの植込み型医用装置の形状を変えてしまったり、該装置の操作性を低減してしまったりするからである。保護/保持層全体の厚みは、通常、20μm(ミクロン)を超えないのが好ましい。] [0098] 最も簡単なのは、保護/保持層が、所定の厚み及び組成を有する単層から成る場合である。一方、所望により、保護/保持層が、厚み及び組成が異なるいくつかの保護/保持副層から成る場合を予想することもできる。その場合、保護/保持層全体の厚みは、該保護/保持層を構成している各種副層の厚みを合計したものである。] [0099] 保護/保持層の崩壊遅延剤の分布及び濃度: 保護/保持層の崩壊遅延剤の全濃度は、保護/保持層の全質量に対する該遅延剤の全質量によって求められる。] [0100] 保護/保持層の崩壊遅延剤は、保護/保持層の全厚にわたって一様に、又は均一に分布させてもよい。この場合、保護/保持層の保持力、すなわち崩壊又は消失(厚みの減少)の速度は保護/保持層の全厚にわたって一定である。] [0101] 所望により、保護/保持力を保持層の厚み方向に沿って変化させることもできる。これは、保護/保持力に勾配をつけるということである。この保護/保持力勾配をもうけるために、保護/保持層の崩壊遅延剤の濃度を保護/保持層の厚み方向に沿って変化させる。従って、「単層」である保護/保持層では、全厚にわたって保護/保持層の崩壊遅延剤の濃度に勾配をつけることにより、当該層に保持力勾配をもうけることができる。] [0102] 組成が異なり、かつ厚みも異なる保持副層をいくつか組み合わせることにより、同様の結果を得ることもできる。この保持力勾配は各種副層それぞれが有する各種保持力の結果である。] [0103] 保護/保持層は、医用装置又はステントのマイクロリザーバ内に予め配置した活性成分又は薬剤のみを被覆する非連続的なものであってもよい。] [0104] 従って、医用装置を植込み部位の最終位置まで移動させる間、活性成分又は薬剤のいかなる損失も実質的に防ぐように保護/保持層の保持力が調節されると理解できる。] [0105] 溶媒の役割: 使用される溶媒は、固形状又は固相と言える「乾燥した」保護/保持層が得られるように完全に蒸散させるので、保護/保持層の組成には含まれない。しかしながら、混合溶媒を使用することにより、保護/保持層を堆積させるためのパラメータ、例えば均一性、分布、厚み、乾燥時間などを必要に応じて実質的に改変することができる。] [0106] 治療方法: 第二の態様によれば、本発明は治療を必要とするヒト又は動物個体の治療方法であって、適切な治療を行うために、本明細書及び特許請求の範囲に記載される植込み型医用装置を準備し、この植込み型医用装置を上記個体内の適当な場所に植え込むことを含む方法にも関する。] [0107] この適切な治療は、植込み部位で局所的に作用することが望ましい少なくとも1つの活性成分又は薬剤を用いた薬物治療であってもよい。この活性成分又は薬剤を用いて、組織や骨に生じる損傷を予防又は修復したり、創傷の瘢痕形成を制御したり、再狭窄の危険性を回避又は最小化したり、血管形成を阻害したり、逆に血管形成を促進したりすることができる。] [0108] 当業者であれば、本発明を用いて個体に様々な治療を行えることがすぐに理解できるであろう。] [0109] 本発明の他の目的、特徴、及び利点は、以下の例示的な説明に照らして、本発明のいくつかの実施例又は実施形態を参照することにより、すぐに明らかとなるであろう。なお、実施例又は実施形態は単に説明の目的で供するものであり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。] [0110] 実施例において、特に明記しない限り、全ての百分率は重量%であり、温度は摂氏温度であり、圧力は大気圧である。] [0111] 実施例1 表面造形が施された外面を有する植込み型医用装置、特にステントの作製 図1を参照すると、植込み型医用装置10、ここでは例えばステント20が例として挙げられており、316Lステンレス鋼、又は、少なくとも1つの遷移層が、特にHexacathの先行する欧州特許出願公開第1674117号明細書中に開示されるように酸窒化チタンの遷移層がコーティングされた316Lステンレス鋼でできている。] 図1 [0112] ステント20などの装置10は、個体の内部組織、特に血管と接触できるように意図された外面31と内面33とを備えており、該装置10に対して、実施例2で後述するように、リザーバがその内部に固相又は固形状に堆積される活性成分又は薬剤を収容する容量が一定であるリザーバ構造体30を設けるように、表面造形を施した。] [0113] 上記表面造形の構造は、特にこの実施例においては、1つ以上の側壁32と、ここでは実質的に半球形状である底壁34と、さらに上部開口37とを有するマイクロウェル状又はマイクロキャビティ状である、マイクロサイズの複数のリザーバ30の形態で想定した。] [0114] マイクロパターン形成、電解加工、又は光電解加工法によってこの種の表面マイクロ造形を得る方法は当業者に周知である。] [0115] この実施例1のステントのこの種のマイクロ造形を得ることができた各種工程は以下の通りである。] [0116] 工程1:元となるプラットホームとしてのステント、好ましくは316Lステンレス鋼でできたHexacath社(フランス)製のHelistent<R>ブランドのステント。] [0117] 工程2:マイクロ造形形成。 電気泳動型保護ラッカーを制御しながらステント上に堆積させる。] [0118] 当業者に周知のレーザーアブレーション法によって、ステントの外面に、堆積ラッカーの表面に、ネットワークをなす複数の半球形痕を形成する。] [0119] 工程3:マイクロキャビティやマイクロウェルなどのマイクロリザーバの形態の、ネットワークをなす複数のマイクロ造形を形成する。] [0120] 酸性媒体中で電解加工法によって、マイクロキャビティやマイクロウェルなどのマイクロリザーバの形態の、ネットワークをなす複数のマイクロ造形を形成する。これらのマイクロリザーバのサイズは電解加工時間に直接相関している。] [0121] 例えば、16mm長のステント、より具体的にはHexacath製のHelistent<R>ブランドのステントには、所望の体積に制御された一定の直径を有する半球形マイクロリザーバが2900±1%個設けられてもよい。] [0122] この実施形態の例では、半球形マイクロリザーバ30の平均直径は約65μmであり、深さは平均約32μmであり、各半球形マイクロキャビティを全て合わせた全容積は約0.2マイクロリットル(μL)である。] [0123] これらのリザーバを形成することで、例えば下記実施例2に例示されるような1つ以上の活性成分又は薬剤の少なくとも1つの層を固形又は固相の形態で該リザーバ内に堆積させることができると理解できる。] [0124] 実施例2 少なくとも1つの固形層の形態の活性成分又は薬剤(L−アルギニンなど)のマイクロ造形ステント上への堆積 例えば以下の各種技術工程を実施するなどして、上記実施例1に記載のステントのマイクロ造形すなわちマイクロリザーバ内にL−アルギニンを固形層(36)の形態で堆積させた。] [0125] 工程1:超音波処理に、さらに熱空気又は気相有機溶媒による仕上げ処理を併用した、洗浄剤媒体中での実施例1に記載のマイクロ造形ステントの清浄化。] [0126] 工程2:酸化反応雰囲気による低圧プラズマ表面活性化。例えば、市販のDiener Electronicブランドの機器であるFemto 3モデルを用いてこの表面活性化を行った。低圧プラズマ活性化条件としては、例えば圧力0.50ミリバール、出力75ワットで酸素ガスのプラズマにより10分間処理することなどが挙げられる。] [0127] 工程3:マイクロリザーバへの活性成分の充填。 ディッピング法、又はスプレー法(エアースプレー、超音波スプレー、又は他の溶液の蒸着若しくは噴霧方法)、又はインクジェット法などといった各種方法を用いてステントのマイクロリザーバを選択的に充填することができる。] [0128] マイクロリザーバ30、ここではマイクロキャビティを充填するのに充分な技術的条件は、20重量%のL−アルギニンを含有する15%(体積で)イソプロピルアルコール水溶液をエアースプレーすることである。] [0129] このように、マイクロサイズのリザーバ30が設けられた実施例1で得られたステント20などの装置10上にL−アルギニンの水溶液を蒸着して、L−アルギニンを含む活性成分又は薬剤の固体堆積物36の層を、半球形のマイクロウェル又はマイクロキャビティ状であるリザーバの内面32〜34に形成した。] [0130] マイクロウェルやマイクロキャビティなどのマイクロリザーバ30内に堆積させたL−アルギニンの量は、そのマイクロリザーバの全容積によって、さらにはその固体堆積物に使用した溶液中のL−アルギニンの割合によって良好に制御できた。] [0131] 実施例3 瘢痕形成促進剤(非還元糖又はショ糖オクタ硫酸エステルナトリウムなど)の固形層の形態の活性成分又は薬剤のマイクロ造形すなわちマイクロリザーバ内への堆積 上記実施例1に記載のステントのマイクロ造形、すなわちマイクロリザーバ内に瘢痕形成促進剤(例えばショ糖オクタ硫酸エステルナトリウム)を固形層(36)の形態で堆積させた。] [0132] このために、瘢痕形成促進剤を30重量%の割合で水中、又は、イソプロピルアルコールを体積で10%含有する水性媒体中に溶解させる。次に、以下の各種技術工程により固体堆積物そのものを形成する。] [0133] 工程1:超音波処理に、さらに熱空気又は気相有機溶媒による仕上げ処理を併用した、洗浄剤媒体中での実施例1に記載のマイクロ造形ステントの清浄化。] [0134] 工程2:酸化反応雰囲気による低圧プラズマ表面活性化。例えば、市販のDiener Electronicブランドの機器であるFemto 3モデルを用いてこの表面活性化を行うことができる。低圧プラズマ活性化条件としては、例えば圧力0.50ミリバール、出力75ワットで酸素ガスのプラズマにより10分間処理することなどが挙げられる。] [0135] 工程3:マイクロリザーバへの活性成分又は薬剤の充填。 ディッピング法、又はスプレー法(エアースプレー、超音波スプレー、又は他の溶液の蒸着若しくは噴霧方法)、又はインクジェット法などといった各種方法を用いてステントのマイクロリザーバを選択的に充填することができる。] [0136] マイクロリザーバ30を充填するのに充分な技術的条件は、30重量%の瘢痕形成促進剤(例えばショ糖オクタ硫酸エステルナトリウム)を含有する15%(体積で)イソプロピルアルコール水溶液をエアースプレーすることである。] [0137] このように、リザーバ30が設けられた実施例1で得られたステント20などの装置10上に瘢痕形成促進剤の水溶液を蒸着して、瘢痕形成剤を含む活性成分又は薬剤の固体堆積物36の層を、ここでは半球形のマイクロウェル又はマイクロキャビティ状であるリザーバの内面32〜34に形成する。] [0138] マイクロリザーバ30内に堆積した瘢痕形成剤の量は、そのマイクロリザーバの全容積によって、さらにはその固体堆積物に使用した溶液中の瘢痕形成剤の割合によって良好に制御及び規定できる。] [0139] 実施例4 少なくとも1つの固形層の形態の活性成分又は薬剤(増殖因子阻害剤、特にオクトレオチドなど)のマイクロ造形ステント上への堆積 例えば以下の各種技術工程を実施するなどして、上記実施例1に記載のマイクロ造形ステント上に増殖因子阻害剤、特にオクトレオチドを含む固形又は固相(36)の活性成分又は薬剤を堆積させる。] [0140] 工程1:超音波処理に、さらに熱空気又は気相有機溶媒による仕上げ処理を併用した、洗浄剤媒体中での実施例1に記載のマイクロ造形ステントの清浄化。] [0141] 工程2:酸化反応雰囲気による低圧プラズマ表面活性化。例えば、市販のDiener Electronicブランドの機器であるFemto 3モデルを用いてこの表面活性化を行うことができる。低圧プラズマ活性化条件としては、例えば圧力0.50ミリバール、出力75ワットで酸素ガスのプラズマにより10分間処理することなどが挙げられる。] [0142] 工程3:マイクロリザーバ30への活性成分の充填。 ディッピング法、又はスプレー法(エアースプレー、超音波スプレー、又は他の溶液の蒸着若しくは噴霧方法)、又はインクジェット法などといった各種方法を用いてステントのマイクロリザーバを選択的に充填することができる。] [0143] リザーバ30、ここではマイクロリザーバを充填するのに充分な技術的条件は、10mg/mLのオクトレオチドを含有する15%(体積で)イソプロピルアルコール水溶液をエアースプレーすることである。] [0144] 第一の実施形態によれば、マイクロサイズのリザーバ30が設けられた実施例1で得られたステント20などの装置10上に、増殖因子阻害剤、ここではオクトレオチドの水溶液を蒸着して、本実施例では増殖因子阻害剤、ここではオクトレオチドである活性成分又は薬剤の固体堆積物36を、ここでは半球形のマイクロウェル又はマイクロリザーバ状であるリザーバ30の内面32〜34に形成する。] [0145] マイクロリザーバ30内に堆積した増殖因子阻害剤、特にオクトレオチドの量は、そのマイクロリザーバの全容積によって、さらにはその固体堆積物に使用した溶液中の増殖因子阻害剤、ここではオクトレオチドの割合によって良好に制御できる。] [0146] 第二の実施形態によれば、植込み型医用装置10、ここでは血管内ステント20の、実施例1で得たマイクロリザーバ30内に増殖因子阻害剤、ここではオクトレオチドの上記水溶液を選択的に堆積させて、本実施例では増殖因子阻害剤、ここではオクトレオチドである活性成分又は薬剤の固体堆積物36を、ここでは半球形マイクロリザーバ状であるリザーバの内面32〜34に、例えば上記「インクジェット」法によって得る。] [0147] また、当業者に公知の「ドロップ・オン・デマンド」方式に基づいてマイクロドロップ生成モジュールによりこの固体堆積物を得た。直径が60μm(マイクロメータ)で、かつ容積が0.1nL(ナノリットル)であるマイクロドロップを一定の個数で、植込み型医用装置10、ここでは実施例1で得た血管内ステント20のマイクロリザーバ30内に選択的に堆積させた。これは好ましい実施形態である。] [0148] 実施例5 好ましくは生体適合性でかつ生分解性でもある固形保護/保持外層の堆積 ここでは、実施例2で得たようにL−アルギニンを含む、又は実施例3で得たように瘢痕形成促進剤を含む、又は実施例4で得たように増殖因子阻害剤、特にオクトレオチドを含む薬剤が配置された植込み型医用装置10上に、生体適合性でかつ生分解性の外層38を以下のようにして追加して堆積させた。] [0149] まず始めに、市販のポリエチレングリコール8000で成る皮膜形成剤50重量%と、疎水性物質としてデキサメサゾン50重量%とを、例えば40%〜100%(体積で)のメタノール及び0%〜40%(体積で)のブタノールなどを含む混合溶媒中に全て溶解させた溶液を調製して固形保護/保持外層38を形成した。] [0150] 第一の特定の実施形態では、実施例2で得たようにL−アルギニン、又は実施例3で得たように瘢痕形成促進剤、又は実施例4で得たように増殖因子阻害剤、特にオクトレオチドを含む薬剤といった薬剤を含む植込み型医用装置10、ここでは血管内ステント20上に上記溶液をエアースプレーして、0.1〜20μmの厚みの固形保護/保持外層を得た。所定の組成及び厚みを有する保護/保持層を、例えば上記噴霧/スプレー法によって堆積させた。] [0151] また、市販の標準的な噴霧/エアースプレーシステムによりこの保持層を得た。使用モデルは、ノズルサイズがM及びLのBadger airbrush 150TMモデル(No.WE−150−4PK)であるのが好ましい。このBadger 150TMは、WE−AtlantisメンブランエアコンプレッサーTF368モデル(220ボルト、135ワット)と連結した。] [0152] 実質的に瞬時に溶液を蒸着でき、かつ、この実施例ではL−アルギニン、又は実施例3で得たように瘢痕形成促進剤である活性成分又は薬剤の溶解性が非常に低いため、固形保護/保持外層を形成する間、活性成分又は薬剤の目立った崩壊は認められなかった。] [0153] 第二の特定の実施形態では、植込み型医用装置10、ここでは血管内ステント20の、上記薬剤を含むマイクロキャビティ30に上記溶液を選択的に堆積させて、0.1〜20μmの厚みの固形保護/保持外層38を得ることができた。所定の組成及び厚みを有する保護/保持層を、例えば上記「インクジェット」法によって堆積させた。] [0154] また、当業者に公知の「ドロップ・オン・デマンド」方式に基づいてマイクロドロップ生成モジュールによりこの保持層を得た。直径が60μm(マイクロメータ)で、かつ容積が0.1nL(ナノリットル)であるマイクロドロップを一定の個数で、植込み型医用装置10、ここでは血管内ステント20の、上記薬剤を含むマイクロキャビティ30に選択的に堆積させて、0.1〜20μmの厚みの固形保護/保持外層38を得た。これは好ましい実施形態である。] [0155] 実質的に瞬時に溶液を蒸着でき、かつ、この実施例ではL−アルギニン、又は実施例3で得たように瘢痕形成促進剤、又は実施例4で得たように増殖因子阻害剤、特にオクトレオチドを含む薬剤といった活性成分又は薬剤の溶解性が非常に低いために、固形保護/保持外層を形成する間、活性成分又は薬剤の目立った崩壊は認められなかった。] [0156] 実施例6 追加試験 保護/保持層38の様々な実施例を作製した。これら各種例には、一定のインビトロ条件下での保有ひいては保持力にいくらか違いがあることがわかる。] [0157] これら各種例に共通の一定のインビトロ条件: 作用媒体No.1:pH7.4のPBSリン酸緩衝液 作用媒体No.2:pH7.4のブタ血漿 作用媒体容量:50mL 作用媒体温度:37℃±0.5℃ 非層流強制対流系] [0158] 植込み型医用装置上への保護/保持層の堆積 所定の表面上、例えば316Lステンレス鋼、又は、本出願人によるHexacathの先行する欧州特許出願公開第1674117号明細書若しくは国際公開第2006/067031号中に記載の生体適合性セラミックである酸窒化チタン層がコーティングされたステンレス鋼でできた植込み型医用装置10(ステント20など)上に、所定の組成及び厚みを有する保護/保持層38を、例えば上記噴霧/スプレー法によって堆積させた。] [0159] また、市販の標準的な噴霧/エアースプレーシステムにより、下記実施例の様々な厚みの保持層を得た。使用モデルは、ノズルサイズがM及びLのBadger airbrush 150TMモデル(シリアルNo.WE−150−4PK)であるのが好ましい。このBadger 150TMは、WE−AtlantisメンブランエアコンプレッサーTF368モデル(220ボルト、135ワット)と連結した。] [0160] 保護/保持層崩壊試験 その後、この保護/保持層を作用媒体中に浸漬して、強制対流下に置いた。インビトロで強制対流下に置いたこれら各作用媒体によって、ステントなどの植込み型医用装置を植え込む間にインビボで遭遇する状況を部分的にシミュレートすることができる。] [0161] 保有ひいては保持力を測定するためのパラメータの1つは、上記層の崩壊速度の測定である。保持層の崩壊速度は、作用媒体中へのデキサメサゾンの出現速度に直接関係している。従って、デキサメサゾンの濃度を作用媒体中で経時的にモニタリングする。デキサメサゾン濃度を経時的にモニタリングするのに用いられる方法は、高速液体クロマトグラフィーすなわちHPLCである。] [0162] 実施例6−1: 作用媒体:No.1及びNo.2 インプラント(ステント)の表面材料:316Lステンレス鋼、及び、酸窒化チタンがコーティングされた316Lステンレス鋼 保護/保持層:0.1〜20ミクロン、好ましくは約12ミクロンの厚みの単層 保護/保持層の組成:80%PEG8000;20%デキサメサゾン 保護/保持層保持時間:1〜45分、好ましくは約6分(全ての構成)] [0163] 実施例6−2: 作用媒体:No.1及びNo.2 インプラント(ステント)の表面材料:316Lステンレス鋼、及び、酸窒化チタンがコーティングされた316Lステンレス鋼 保護/保持層:0.1〜20ミクロン、好ましくは10ミクロンの厚みの単層 保持層の組成:67%PEG8000;33%デキサメサゾン 保護/保持層保持時間:1〜45分、好ましくは約17分(全ての構成)] [0164] 実施例6−3: 作用媒体:No.1及びNo.2 インプラント(ステント)の表面材料:316Lステンレス鋼、及び、酸窒化チタンがコーティングされた316Lステンレス鋼 保護/保持層:0.1〜20ミクロン、好ましくは10ミクロンの厚みの単層 保護/保持層の組成:34%PEG8000;33%PVP K30;33%デキサメサゾン 保護/保持層保持時間:1〜45分、好ましくは約12分(全ての構成)] [0165] 実施例6−4: 作用媒体:No.1及びNo.2 インプラント(ステント)の表面材料:316Lステンレス鋼、及び、酸窒化チタンがコーティングされた316Lステンレス鋼 保護/保持層:0.1〜20ミクロン、好ましくは10ミクロンの厚みの単層 保護/保持層の組成:50%PEG8000;50%デキサメサゾン 保護/保持層保持時間:1〜45分、好ましくは約40分(全ての構成)] [0166] 本発明によって、保護/保持層38そのものを堆積させる前に植込み型医用装置10(又は20)上の固形層36中に堆積させる活性成分又は薬剤の放出を制御できるように、崩壊速度が必要に応じて調節可能な保護/保持層が得られることが理解できる。上述したように、保護/保持層の崩壊速度により、植込み型医用装置上、特にマイクロリザーバ又はマイクロキャビティ内の固形層36中に堆積した薬剤又は活性成分の放出速度が主に調節されるが、但し、マイクロリザーバ又はマイクロキャビティ内に固形で堆積させた薬剤又は活性成分の溶解速度、すなわち投与速度は、当該固形堆積物に接触する血流の程度に依存する。ここで、当該固形堆積物は、ステントが挿入される血管の内壁に対してステント外壁を強く押しあてて配置することにより保護される。] 実施例 [0167] このように、本発明は、明らかに、工業的かつ医学的に使用できる、簡潔で安全で信頼性のある方法によって上述した技術的課題全てを解決することができ、さらに、先行技術と比較して、予想されないほどに向上した技術的効果をもたらす治療方法を実施することができると理解できる。] [0168] 10植込み型医用装置 20ステント 30半球形マイクロリザーバ 31 外面 32側壁、内面 33 内面 34底壁、内面 36活性成分又は薬剤の固体堆積物 37 上部開口 38生体適合性でかつ生分解性の外層、固形保護/保持外層]
权利要求:
請求項1 少なくとも1つの治療活性成分又は薬剤(36)、特に水溶性のものを含む、植込み部位に植え込まれる植込み型医用装置(10)であって、前記活性成分又は薬剤を固体堆積物の形態で収容する手段(30)と、前記活性成分又は薬剤(36)を植込み部位まで保護するための、少なくとも1つの、生体適合性でかつ生分解性の保護/保持層(38)とを備え、前記生体適合性でかつ生分解性の保護/保持層(38)は、少なくとも1つの、生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤と、前記保護/保持層の崩壊速度を制御するための、少なくとも1つの、疎水性でかつ好ましくは生体適合性の物質とを含むことを特徴とする植込み型医用装置。 請求項2 前記生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤は、ポリアルキレングリコール、ポリビニルピロリドン、及び、それらの任意割合の混合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。 請求項3 前記ポリアルキレングリコールはポリエチレングリコールを含む、又はポリエチレングリコールから成ることを特徴とする、請求項2に記載の装置。 請求項4 前記疎水性物質は、デキサメサゾン、又はデキサメサゾン誘導体を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。 請求項5 前記デキサメサゾン誘導体は、デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾン、及び酢酸デキサメサゾンを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。 請求項6 前記生体適合性でかつ生分解性の皮膜形成剤と前記疎水性物質との重量比率は、前記疎水性物質1重量%〜99重量%に対し、前記皮膜形成剤99重量%〜1重量%の割合であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。 請求項7 前記保護/保持層は、前記保護/保持層表面積1mm2当たり0.1〜100μgのデキサメサゾンを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。 請求項8 前記植込み型医用装置(10)は内面(33)と外面(31)とを備え、前記活性成分又は薬剤を収容する手段(30)は、前記外面(31)の少なくとも一部上にその少なくとも一部が位置しており、表面造形を構成していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。 請求項9 前記表面造形は、個々のリザーバの容量が一定であることにより、積載される前記活性成分又は薬剤の体積又は質量が一定となるリザーバ構造体を有することを特徴とする、請求項8に記載の装置。 請求項10 前記リザーバ構造体は、凹面状又は非凹面状の閉じた底部を有する切り込み、導管、溝、ウェル、又はキャビティを含む群から選択できることを特徴とする、請求項9に記載の装置。 請求項11 前記リザーバ構造体は、平均サイズとして、マイクロメータサイズ、特に約1μm〜約600μm、とりわけ10〜150μmであってもよいことを特徴とする、請求項9又は10に記載の装置。 請求項12 前記植込み型医用装置(10)は、ステント(20);整形外科用プロテーゼなどのプロテーゼ;歯科インプラントなどのインプラント;又は手術用糸若しくは紐を含む、又はから成ることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。 請求項13 前記植込み型医用装置(10)は、基材と、少なくとも1つの無孔金属製接着中間層を有していてもよい少なくとも1つのセラミックコーティング層とを備えることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。 請求項14 ステント(20)などの前記植込み型医用装置(10)にはその外面(31)にマイクロキャビティ又はマイクロウェルなどの多数のマイクロリザーバ(30)が設けられ、前記活性成分又は薬剤は少なくとも1つの固体堆積層の形態で前記マイクロリザーバ内に堆積していることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の装置。 請求項15 前記薬剤又は活性成分(36)を植込み部位まで保護できるように、前記保護/保持層(38)は、前記外面上においてマイクロキャビティ又はマイクロウェルなどの前記マイクロリザーバ(30)内で、前記薬剤又は活性成分(36)の固体堆積物の上に堆積していることを特徴とする、請求項9〜14のいずれか一項に記載の装置。 請求項16 前記治療活性成分又は薬剤(36)、特に水溶性のものは、前記植込み型医用装置付近の損傷組織を瘢痕形成又は治癒させる上で有効な量の1つ以上の瘢痕形成促進剤を固体堆積物の形態で含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の装置。 請求項17 前記瘢痕形成促進剤は、非還元糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は非還元糖若しくはその硫酸化類似体から成ることを特徴とする、請求項16に記載の装置。 請求項18 前記瘢痕形成促進剤は、非還元二糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的に非還元二糖若しくはその硫酸化類似体から成ることを特徴とする、請求項16又は17に記載の装置。 請求項19 前記瘢痕形成促進剤は、ショ糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的にショ糖若しくはその硫酸化類似体から成ることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。 請求項20 前記瘢痕形成促進剤は、単糖類若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的に単糖類若しくはその硫酸化類似体から成ることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一項に記載の装置。 請求項21 前記瘢痕形成促進剤は、ブドウ糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的にブドウ糖若しくはその硫酸化類似体から成ることを特徴とする、請求項16〜18及び20のいずれか一項に記載の装置。 請求項22 前記瘢痕形成促進剤は、果糖若しくはその硫酸化類似体を含む、又は本質的に果糖若しくはその硫酸化類似体から成ることを特徴とする、請求項16〜18及び20のいずれか一項に記載の装置。 請求項23 前記硫酸化類似体は、ナトリウム塩、カリウム塩、及びそれらの混合物から選択される塩の形態であることを特徴とする、請求項17〜22のいずれか一項に記載の装置。 請求項24 前記瘢痕形成促進剤は、ショ糖オクタ硫酸エステルナトリウムを含む、又は本質的にショ糖オクタ硫酸エステルナトリウムから成ることを特徴とする、請求項16、17、18又は19のいずれか一項に記載の装置。 請求項25 前記活性成分又は薬剤(36)、特に水溶性のものは、少なくとも1つの増殖因子阻害剤、例えばIGF阻害剤など、を固体堆積物の形態で含むことを特徴とする、請求項1〜24のいずれか一項に記載の装置。 請求項26 前記増殖因子阻害剤は、オクトレオチドを固体堆積物の形態で含むことを特徴とする、請求項25に記載の装置。 請求項27 前記活性成分又は薬剤(36)、特に水溶性のものは、NO前駆物質を固体堆積物の形態で含むことを特徴とする、請求項1〜26のいずれか一項に記載の装置。 請求項28 前記NO前駆物質は、L−アルギニン、L−リシン、及びそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項27に記載の装置。 請求項29 少なくとも1つの追加の治療剤、特に抗再狭窄剤を含むことを特徴とする、請求項1〜28のいずれか一項に記載の装置。 請求項30 前記抗再狭窄剤は、平滑筋細胞増殖阻害剤、細胞骨格阻害剤、及び大環状トリエン抗生物質から選択されることを特徴とする、請求項29に記載の装置。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-08-02| RD01| Notification of change of attorney|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426 Effective date: 20110801 | 2011-08-19| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20110801 |
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